まず特筆されるのは、パテック フィリップの基本形である「カラトラバ」に、まったく新しい手巻キャリバー30-255 PSを搭載したニュー・モデル「 ref.6119R-001」と「ref.6119G-001」が登場したことだろう。
ベゼルのホブネイル・ギョウシェ、ファセット仕上げのゴールド植字インデックス、ドルフィン針(パテック・フィリップの公式呼称はフランス語読みの"ドフィーヌ"だが、ここは馴染みの"ドルフィン"と表記させてください)の時分針・・・まだ実機も見ていないのに、"時計とはかくあるべき"かと唸らせられるような偉容をかもしだしている。最近つい忘れがちだったけれど、自分が初めて機械式時計というものを意識して手にしたのは、パテック フィリップのref.3919だった!
この6119というリファレンスには、長く空位であった3919の後継的な意味合いが込められていることは疑いない。
振り返ってみると、メンズ・ウォッチのリファレンスナンバーといえば3000番台が普通だった1991年に発表されたref.5000、そしてその後継として、2005年の発表当時はまだ処女地であったリファレンス6000番台に踏み込んだRef.6000、そしてそれに続くref.6006(2017年)、新社屋落成記念モデルのref.6007(2020年)を経てのこのref.6119。
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