セイコーウオッチでは、視覚障害を持つ方のためのバリアフリー腕時計として、触れることで時刻を知ることのできる「触読時計」、時刻を音声で知らせてくれる「音声デジタルウオッチ」の企画・開発・販売を行っています。今年は、触読時計を25 年ぶりに、音声デジタルウオッチを11年ぶりに刷新しました。
開発にあたりご協力いただいた、社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合より推薦をいただき、受賞となりました。
商品化にあたっては、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)の目標10(人や国の不平等をなくそう)を念頭に、障害を持つ方々の社会参加に貢献すべく、日本視覚障害者団体連合のご協力のもと、お客様のニーズに応える商品の開発を目指しました。「おしゃれで使いやすい時計を着けたい」というリクエストに対し、女性向けのピンクダイヤルとボルドー色の革バンドを採用した今までにないカラー提案や、メタルブレスレットをモダンなデザインに刷新しました。
また「ブラインドマラソンやウォーキングなどのスポーツを楽しむ方が多い」とのヒアリング内容を踏まえ、使いやすい音声デジタルウオッチのデザインを開発しました。
いち早くバリアフリー腕時計の企画、開発に着手し、1966 年には機械式ムーブメントを用いた腕時計タイプの初代触読時計を発売し、視覚障害者の生活支援を行ってきた。触読時計の普及によって、視覚障害者のQOL(Quality of Life: 生活の質)は向上し、特に就労支援に大きく貢献したと考える。仕事において、時間管理は生産性、効率性を上げる上で非常に重要であり、いつでもすぐに時刻が確認できる触読時計によって、視覚障害者の仕事効率を格段に向上させることができた。